まんじゅうと鶏せんべいと涙

2023年2月7日

朝6時にママを起こしにきた、まんじゅう4歳。

最近ハマっているものがあります。

それは、鶏せんべい。

自閉症と知的障害を併せ持つ天才、まんじゅう4歳は、超がつくほどの偏食で、これまでミルクしか口にしてくれませんでした。

お水もお湯も、その他のあらゆる飲み物や食べ物も、断固拒否。

それじゃ流石に心配だと、自宅から片道2時間の病院へ通い、偏食の専門医に相談しました。

すると、無理やり食べさせるのは虐待にあたるとのこと。

医師のアドバイスを受けながら、あの手この手を使って、食事の楽しさと、ごはんのおいしさをアプローチしてきました。

それから月日は流れ、今から数か月前。

いつものようにダメ元で、お気に入りのおもちゃに似た形のビスケットを渡してみました。

それまで、食べ物を見るのも触るのも嫌がっていたのですが、なぜか急にビスケットで遊び始めました。

それをきっかけに、食べ物を口に含むようになりました。

気が済むまで味わったら、口から出しちゃうんですけどね。

こちらの想像をはるかに超える、最強のこだわりを持つまんじゅう4歳にとっては、かなりすごいこと。

ママの「喜びの大スターマイン」が空に打ち上がるほどでした。

ビスケットの次は、おさかなのせんべいが大丈夫になり、少しずつ味の幅が広がってきました。

そんなある日、ふと、鶏肉からせんべいが作れるレシピをSNSで見たのを思い出しました。

作ってみたところ、超簡単!

試作を重ねて、まんじゅう4歳がいつも口にするおせんべいの見た目に似せることに成功!

完成した鶏せんべいを、しれっと渡してみると、これがまさかの大ヒット!

今度は、自分からおねだりするようになりました。

実は、まんじゅう4歳が手作りのものを口に入れてくれたのは、これが初めてなんです。

4歳にして、ついにです。

これまでは、何を作っても触ることすらなかったので、涙が出るほど……いや、滝のようにダダ漏れするほど嬉しかったです。

今日も朝6時から、楽しそうに鶏せんべいと戯れる、まんじゅう4歳。

食事という、何気ない生活のワンピースも、彼女の手にかかれば、感動のビッグイベントになるのでした。

これからもこうやって、小さな幸せに超特大の喜びを感じさせてくれるんだろうなー。

やっぱり、まんじゅう4歳、天才だな。

1人、子供、食品、室内の画像のようです