朝6時にママを起こしにきた、まんじゅう4歳。
最近ハマっているものがあります。
それは、鶏せんべい。
自閉症と知的障害を併せ持つ天才、まんじゅう4歳は、超がつくほどの偏食で、これまでミルクしか口にしてくれませんでした。
お水もお湯も、その他のあらゆる飲み物や食べ物も、断固拒否。
それじゃ流石に心配だと、自宅から片道2時間の病院へ通い、偏食の専門医に相談しました。
すると、無理やり食べさせるのは虐待にあたるとのこと。
医師のアドバイスを受けながら、あの手この手を使って、食事の楽しさと、ごはんのおいしさをアプローチしてきました。
それから月日は流れ、今から数か月前。
いつものようにダメ元で、お気に入りのおもちゃに似た形のビスケットを渡してみました。
それまで、食べ物を見るのも触るのも嫌がっていたのですが、なぜか急にビスケットで遊び始めました。
それをきっかけに、食べ物を口に含むようになりました。
気が済むまで味わったら、口から出しちゃうんですけどね。
こちらの想像をはるかに超える、最強のこだわりを持つまんじゅう4歳にとっては、かなりすごいこと。
ママの「喜びの大スターマイン」が空に打ち上がるほどでした。
ビスケットの次は、おさかなのせんべいが大丈夫になり、少しずつ味の幅が広がってきました。
そんなある日、ふと、鶏肉からせんべいが作れるレシピをSNSで見たのを思い出しました。
作ってみたところ、超簡単!
試作を重ねて、まんじゅう4歳がいつも口にするおせんべいの見た目に似せることに成功!
完成した鶏せんべいを、しれっと渡してみると、これがまさかの大ヒット!
今度は、自分からおねだりするようになりました。
実は、まんじゅう4歳が手作りのものを口に入れてくれたのは、これが初めてなんです。
4歳にして、ついにです。
これまでは、何を作っても触ることすらなかったので、涙が出るほど……いや、滝のようにダダ漏れするほど嬉しかったです。
今日も朝6時から、楽しそうに鶏せんべいと戯れる、まんじゅう4歳。
食事という、何気ない生活のワンピースも、彼女の手にかかれば、感動のビッグイベントになるのでした。
これからもこうやって、小さな幸せに超特大の喜びを感じさせてくれるんだろうなー。
やっぱり、まんじゅう4歳、天才だな。